手話通訳者は、聴覚障がい者に視覚言語である手話に変換してその情報を伝えます。
また、彼らが表した手話を通訳者が読み取り、
聞こえる人たちにその情報を伝えます。
しかし、通訳を長年経験してきた私にとって
「壁」を感じることが最近ありました。
これは通訳できないものがあるとか、
単語を忘れたということではありません。
それはいくらこちらが読み取っても聞き取っても
肝心の相手方、つまり聞こえる側の人たちが
「聞く耳持たぬ状態」
ならなんの意味もないということです。
まるでろうあ者のいうことは意味不明なことばかり言っていると
言わんばかりの態度で接する人もいましたし、
そもそも論として最初から話を聞かない人もいます。
自分がもしきこえなくなったら・・・
耐えられないなあと思います。
耳が聞こえないだけでなく、
耳が聞こえないだけでその人の人格を否定するような態度をとる人が少ないながらもいることが許せないですし、これが現実にある壁なんだなと思います。