手話通訳士

言葉が見えるのが醍醐味

手話は視覚言語です。

音声ではなく、手や指を使うことで相手とコミュニケーションをとるので

手話は視覚言語と言われます。

音声言語ならある一定の定型文が成立しますが、

視覚言語は絵画と同じく

人それぞれ表現の仕方が違うのと同じで

本当に千差万別なので

定型的な表現ができにくいということになります。

ただ、ここで日本語対応手話ならば定型文が可能となります。

これは音声言語に手話を乗せて表現するので、

音声言語と同じく定型文としてストックすることができます。

これはとても便利な反面、厄介でもあります。

それは視覚言語である手話をできるだけ通訳の時に

少しでもその負担を軽減しようと

定型文的にストックしようとする人がいるからです。

日本語対応手話をストックするというのは

対象者である聴覚障がい者にとっては

あまり好ましくないと思います。

例えば、「まっかな嘘」というのを

「赤」「うそ」と表してもまったく意味が通じません。

その場その場で表す手話こそが技術であり、

それが通じたときの感動が手話をする人にとっては

大きな魅力であり、醍醐味となるのです。